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2009-05-30

ドームハウスはしょせん遊び(つれづれに)

「夢?」のドームハウスを建てるときには誰しも一度は悩むと思います。発明者Fuller博士の宇宙船地球号の提唱に納得すれば、エコ的にはとても素敵なような住まいにもに見えるし、反対に日常の使う住まいとなるとタンスが入りにくいとか単純なことで悩む(笑い)。いまどきタンスなんてあまりないかもしれませんが。

でもね、いまだにドームが大々的にはやらないのをみても、いろいろ問題があるんじゃないかな。ボクもFuler博士の提案に納得して始めた者のひとりではあるんですが。

by AU携帯


理屈からいうと、ドームは半球体で、たしかに空間対材料の比ではどの形状よりも最も大きく、その分材料も安いはず?(内張りを考えたりするとその必要のないログの方がかえって安いかも)。でもドームの材料費の安さなんて手間のかかるドーム建築の人件費などで吹っ飛んじゃいます。たとえば屋根貼りは大変、人に頼むと感覚では普通の屋根の3倍くらいの人件費をとられるかな?(あくまで感覚ですが)。確かにドームは自作DIY派にとっては材料の手配が簡単、少人数(たとえ一人)で建てられるメリットはあります。

DIYで建てる際には、「機械に頼るのなんていや」なんて突っ張らないで、クレーンなどの利用を。昔と違って、いまでは素人でもそうした工事用機械をレンタルしやすくなっている。人力でやる方がかえって時間はもちろん費用(飲み代?)もかかるし、危険。せっかくエコやDIYではじめたんだからと我を張らないでくださいね。

ココにもコメントしたけど、ボクも始める前はアメリカのドームハウス会社をいくつか訪ねました。いろんな資料も収集しました。ドームハウス会社は概して、貧相な個人会社(社長さん自らもこう自嘲ぎみに言い訳してました)が多いです。でも、ドームハウス製作販売会社の社長さんはみんないい人ばかり。そこから個人輸入も簡単にできますが、日本の会社と「総」代理店契約してるところはすこし難しい「かも」←意味あり。

でもね、ドームハウスを建てるには理屈なんか要りません。日常の住まいにするにしても遊び場所にするにしても、しょせん遊びと割り切れば、こんなに楽しい建物はないように思います。ボクなど開始から間もなく楽しみから、「なんで、こんなことを一人でやってるんだろう。時間がなくて好きな山にも行けなくなったし・・・」と半分苦しみに変わりました。この楽しさ半分、苦しさ半分の気持ちは今も変わりませんが、仕事を一切辞めて自由になった今、楽しさの方を倍加していけたらいいなと思います。

ボクのドームは直径12mとかなり大きい部類なので、なかなか完成しません。反面、「あそこに部屋を、あそこに2階を、なんでもできる」といつもワクワクしています。あれもこれもとやりたいと構想がいっぱい浮かんできます。でも自分の寿命制限が気になってきた年頃、はじめた40から50歳のときのようにはいきません。

初めて間もないころ通りがかりの人に「自分で建てたりしていると、(使わないうちに)死んでしまいますよ」といわれたことがありました。今になって良くわかります(その方は別荘を立てたのち間もなくして旦那さんをなくされた奥様でした)。通りがかりの人は誰しも「一度は自分で建てたい」と思ったと言います、踏ん切りが一番なのでしょうね、こういうのは。本当に早く完成しないと使えないままに終わってしまいます。

とはいえ、完成しても子供たちにも「維持費も大変だし、こんなの要らない」とポイと捨てられる運命にあるような気がします。だから作ってる途中をせいぜい楽しむしかないです。いっそ、いつまでも未完成の方がいいかもしれません。完成したりするとその後はどれだけドームにやってくるか、自分でもわかりません。東京の自宅の方にも楽しみがあるしで、かなり来る回数は減る気もします。

ところで、1970年代には世界各国にヒッピー族と呼ばれた若者たちがいました。自分たちの住処としてドームを各自の発想で建ててました。そうしたことを記した書物を開くと、若者っていいなあ、人生を楽しんでるな、と感じます。アウトドアの原点です。でもね、こうした夢の行動はどれもこれも、そのうち現実の生活に打ち消されて消えてしまう運命にあります。なぜかわかりませんがいつもそう、武者小路実篤の「理想郷(新しき村)」もそうであったように。

←クリックで拡大、字も読めます by Nikon。


写真は1970年頃、アメリカの若者(11名ほどのRed Rockersと称される男女)がその数家族の生活共同体の住まいとして、コロラド山中に自力で建てたドームハウス、直径60フィート↓(約18m)とすごく大きなものです。直径が大きくなると面積は2乗、空間は3乗なので、ボクの12mドームの1.5倍の直径、面積は約2.3倍、空間は約3.4倍です。しばらく数家族で楽しく?住んでたのですが、それぞれ子供が生まれたり、社会的な地位についたりして、そのうち散りじりになったみたいです。

←直径60ft(約18m)




つれづれに想うに、ドームを建てる時にはあまり理屈など考えず、いつまでも子供のような遊びだと考えれば気がとても楽です。とくにこれからの不確定な時代だからこそ、常日頃から遊んでないと遊ばないまま人生が終わってしまいそうです。


日本人くらい大部分の人生を仕事だけにかけている国は世界では少数派。30年位前のカナダ、その当時でもその国では夕方5時になったら皆さっさと帰宅し、それから家族で近くの公園でバーベキューなんてが日課でした。お隣のアメリカにしてもしかり、ヨーロッパの国々にしてもしかりでした。

スペインなど広場では昼間からお茶を飲んでたり、だれもいなくなる昼寝の時間があったりするのを知ったときには、「こういう国の人たちはみんなどうして生きてるんだろう。こんな調子だと日本はいつまでも世界一のままいられるなあ」と一種安心感のようなものを現役当時は感じていました。

でもそう感じるのは間違いでした。日本人は退職してからゆっくりと楽もうと思ってる人が多すぎですが、退職後では楽しむ時間がそんなにはない。こんなにお金持ちの国になるまで懸命にがんばってきたのに、それでは「何のためだったのか?」と思ってしまうのだ。

つね日頃から楽しんでるのは欧米先進国だけではない。東南アジアなど開発途上国といわれる国々にしても彼らはいつも楽しんでいることが、行ってみてよくわかる。貧乏でも、街が汚くったってみんな人生をとことん楽しんでいるように見える。楽しみは老後からだと遅い。できるだけ若いときからはじめた方がいいと、自省する今日この頃。



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